桜が咲くこの季節は、さまざまな出会いや別れがありますよね。
サラリーマンの方であれば、新入社員として入社する場合はもとより、人事異動や転職などといった、出会いや別れの機会があると思いますが、その際には、いままでお世話になった職場や配属先となる部署で送別会や歓迎会を開いてくれることがあると思います。
そして、送別会で送られる立場となる場合をはじめ、歓迎会を開いてもらう立場になった場合には、マナーとして金一封を「寸志」として包み、気持ちを表すことが必要となることもあります。
そこで今回は、歓送迎会で、寸志により気持ちを表すことが必要となった場合に役立つ、表書きの書き方のコツなどについて、紹介したいと思います。
寸志は花結びの“のし袋”で幹事役に渡す
寸志については、勤める会社によって不要とするケースもありますが、気持ちや感謝の意を表すものであることから、寸志が必要となる場合には、基本的に上司の立場じゃなくても寸志を用意することになります。もし、あなたが新入社員などで、所属している会社の慣習がまだ分からない場合には、寸志が必要かどうかについて、事前にコッソリ幹事に確認しておきましょう。
そして、寸志が必要である場合、歓送迎会では幹事役に渡すのが適切です。
また、包む際には、祝儀に利用する機会が多い花結びの「のし袋」をはじめ、専用の袋を使用するのが一般的なマナーですが、最近では従来のマナーに捕らわれずにビジネスシーンで用いられている白い封筒を利用するというケースも増えているようです。
なお、通常であれば、寸志を現金で渡すことになると思いますが、場合によっては現金だと負担になるケースもあります。
事前に寸志が必要かどうか幹事に確認する際には、あわせて現金でよいかどうかも確認しておき、現金が負担になると言われたときには、職場で使用できる文房具やお菓子などを渡すようにするとよいでしょう。
寸志の表書きを書くときのポイント
寸志の表書きの書き方のポイントは、濃墨の筆または筆ペンを使って書くことです。薄墨の筆は、葬式などの弔事で使用するものであり、寸志には使いませんので、筆を選択する際には気を付けましょう。
さらに、表書きを書くときのもう1つ大切なポイントは、自身の立場によって異なる言葉を使い分けることです。
そもそも「寸志」は目上となる上司から目下の部下に使うことがマナーとなっている言葉。
自身が目上の上司という立場である場合には「寸志」と書き表し、自身が目下の部下という立場にある場合には「祝御盛会」や「御礼」「謹呈」「薄謝」などの言葉を使うのが本来の正しい使い方です。
なお、目下から目上に差し上げる場合の言葉を選ぶなら、謙遜の意を込める言葉を選ぶのも最適です。
この場合、個人的にオススメするのは「松の葉」と表書きに書くことです。「松の葉」とは、「松の葉に包む程度にわずか」という意味合いですが、前述のとおり、謙遜の表現となるため、新しい職場に好印象を与えることができるのではないでしょうか。
こういった表書きの言葉については、相手との関係で書く言葉も若干変わってくるため、社会人として、よく使う言葉くらいは頭に入れておくと良いかもしれませんね。
まとめ
今回の記事は参考になりましたでしょうか?内容をもう一度まとめておきます。
- 寸志の表書きは、自身の立場によって、「寸志」や「松の葉」などの言葉を使い分ける。
- 表書きには、濃墨の筆または筆ペンを使う。
- のし袋は、祝儀に利用する機会が多い花結びの「のし袋」など専用の袋を使う。
また、寸志が必要かどうかなど、事前にいくつか幹事に確認しておくことも大切なポイントでした。
寸志に入れる金額については、一般的には会費よりも若干上乗せして贈るくらいがよいと言われますが、立場やその会社の慣習によっても異なるところだと思いますので、この点についても事前に幹事に確認しておいた方がよいでしょう。
こういったマナーは、慣れるまでとても面倒に感じるものですが、軽視せずに守ることで仕事を円滑に進めることにつながると思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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