3月27日の大相撲春場所千秋楽で、36回目となる優勝を決めた横綱の白鵬。ただ、その日馬富士との「変化」と表現される戦法で決まった呆気ない勝負に大きな批判とともに、観客のほとんどが表彰式の前に帰るという事態となりました。
ボクは相撲にあまり詳しくないので、どうして「変化」という戦法がなぜそんなに大きなブーイングの的となるのかがわかりませんでした。そこで、気になって調べてみたので、シェアしたいと思います。
もしあなたも気になっていたなら、参考にしてみてくださいね。
サクッと流し読み
相撲の「変化」とは、奇襲とも言える戦法
相撲でいうところの「変化」とは奇襲とも言える戦法で、詳しくいうと、次のような説明になります。
両方の力士が膝を折ってしゃがんだ”そんきょ”の状態から立ち上がって取り組み始める立合いで、相手と衝突する前に体を左右どちらかにかわすとともに、かわすことで体勢を崩した相手を叩き込みなどの技で倒す戦法。
この説明をイメージしながら、ここでもう一度昨日の勝負を見ていただくと、すんなり理解していただけると思います。
いかがでしょうか?本当に呆気無い勝負でしたが、白鵬は立合いのあと、左側にかわしていますよね。決まり手は突き落としでした。
ただ、勝負のあと確かに大ブーイングを浴びてますね・・・。
「変化」は相撲で認められている技。批判を受けるのはそれを良しとしないから?
「変化」は相撲でちゃんと認められてる技です。それなのにどうしてあそこまで大ブーイングを受けてしまうのでしょうか。
これについては、次のような大相撲に対するファンの考え方が一般的だからです。
- 大相撲に対する一般的な考え方
- 真っ向から相手にぶつかっていくのが良し
- 四つに組み合うのが良し
一般的には、大相撲ファンは両力士が力と力でぶつかり合う勝負を望んでいる訳です。そのため、「変化」で勝負を決めると卑怯だと批判を受けることになります。横綱や大関が下位にいる力士と変化で勝負を決めたときなどは、よくブーイングが起こりますがそれは上記のような考え方に基づいているからなのですね。
一見すると流しているように見える「変化」。でもとても勇気がいる戦法?
たしかに、大一番をずっと楽しみに観戦してきた大相撲ファンにとっては、一見すると流しているようにも見える「変化」で決まった呆気無い勝負は不満となってしまうのかもしれません。
解説していた元横綱の北の富士勝昭さんも、たしか「昔はこんなことなかった」というようなことを言っていたと思うのですが、白鵬本人もあのような展開で決まると思っていなかったようです。
「変化」という戦法は奇襲と言われていますが、失敗してしまうと一気に押し出される恐れがあるため、一種の博打のようなとても勇気がいる戦法なのだとか。そのため、元小結の舞の海さんのように、今回の大一番で「変化」という戦法を選んだ白鵬の度胸を称賛する声もあります。
今回は、0.3秒ほどで決まってしまった勝負でしたが、8ヶ月という長い期間優勝できなかった白鵬は「何がなんでも勝ちたかった」とコメントしていましたよね。
たしかに、相撲は日本の文化です。その相撲には伝統や美学もあります。
ただ、横綱や大関らしいと言われる勝負をすることも美しいと思いますが、美学より、勝負に勝つことに集中した白鵬も、横綱としてとても素晴らしかったと言えるのではないでしょうか。
まとめ:次は五月場所。白鵬の勝負に期待しましょう。
今回は相撲の「変化」という戦法について紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
勝負が終わったあとのインタビューで、涙ながらに15日間応援し続けたファンに対して謝罪と感謝だけを伝えていた白鵬。今回の勝負は必ず白鵬の意識を強く変化させるはずです。
三月場所が終わると次は国技館で5月8日(日)から開催される五月場所。次の場所は横綱として美学で勝負する姿が見られるのか、白鵬に期待したいですね。
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