もうすぐ十五夜。
十五夜は旧暦で8月15日のお月見のことで、毎年9月中旬~10月上旬の間にこの旧暦のお月見がやってきますが、この時期は秋の空気で空が澄み渡り、月が美しいので「ちゅうしゅうのめいげつ」と呼ばれていますよね。
ところで、あなたは「ちゅうしゅうのめいげつ」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか?そして、「中秋の名月」と「仲秋の名月」という2つの表現がありますが、どっちが正しいの?と疑問に思ったことはありませんか??
実は、その2つの「ちゅうしゅうのめいげつ」には、きちんと意味があるのです。
ということで、今回は気になっていたというあなたの疑問にお答えするため、それぞれの意味をご紹介していきたいと思います。
そもそも2つの「ちゅうしゅう」の意味の違いとは?
まずは「中秋の名月」から。
これは、字のごとく、秋のちょうど真ん中の日という意味です。
旧暦では8月15日が秋全体で見るとちょうど真ん中にあたり、また、太陰暦の1つである旧暦では、月の真ん中の15日は満月か満月にとても近い丸の月を眺めることができたため、十五夜である8月15日の月を「中秋の名月」と言ったそうです。
次に「仲秋の名月」についてですが、旧暦で秋は「7月、8月、9月」の3か月間を指しました。
そして、「仲」は季節の真ん中の月という意味で使われる言葉でした。「仲」が使われていたのは秋だけではなく、春は2月が「仲春」、夏は5月が「仲夏」、冬は11月を「仲冬」と言いました。
つまり、「仲秋の名月」というと、秋という季節の真ん中の月である、8月の名月ということになります。
なお、蛇足ですが、時候の挨拶に「仲秋(なかのあき)の候」という言葉がありますが、名月で使われる「仲秋(ちゅうしゅう)」とは時期が異なりますので注意が必要です。
時候の挨拶で使われる「仲秋の候」の時期は、二十四節気の白露から寒露まで、具体的には9月10日前後~10月10日前後までとなっています。
ちなみに、2015年だと、「白露」が9月8日、「寒露」が10月8日頃となっていますので、その間に使うと良いでしょう。
ここまでを簡単にまとめますと、「中秋」とは「秋の真ん中」で旧暦8月15日のみのこと、「仲秋」は初秋から晩秋まで(7月から9月まで)の時期を3区分した場合の旧暦8月全体を指すということですね。
2015年の中秋の名月は満月じゃない!?
ところで、2015年の中秋の名月がいつなのか、気になりませんか?
旧暦でいうところの秋の3か月を現在の暦で表すと8~10月にあたるため、仲秋は9月、そして、2015年の中秋は9月27日(日)です。
上記を踏まえて調べてみたところ、2015年の満月は9月28日(月)でした。
名月を満月と考えるならば、2015年は「仲秋の名月」なら見ることができますが、「中秋の名月」の方は残念ながら見ることができないみたいですね・・・。
まとめ:次の中秋の名月は2020年!?
今回は「中秋の名月」と「仲秋の名月」の違いについて紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?
最近はお月見というと、お店で買ったススキと月見団子をお供えする家庭も多いですよね。実は、お月見で供えたススキを家の軒に吊るしておくと一年間病気をしないと言われています。ぜひあなたもススキをお供えしてくださいね。
ちなみにですが、実は中秋の名月が満月じゃないことの方が多いようです。名月を満月と考えると、次の中秋の名月は何と『2020年』なのだとか・・・。
しかし、満月ではなくても秋の真ん中である中秋は、満月にかなり近い月であることは間違いなく、澄みわたった秋の空に浮かぶ月は満月じゃなくても名月といえるのではないでしょうか。
さらに余談ですが、中秋の翌日、2015年の9月28日(月)の満月はなんとスーパームーンなのだとか。
・・・いろいろ考えると、今年は二日続けてお月見すると良いかもしれませんね。
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