宝塚星組の次期トップスターとなった北翔海莉(ほくしょうかいり)。
「みっちゃん」の愛称で知られる彼女の、宝塚における経歴は決して平坦なものではなく、2012年に専科(どこの組にも属さない)に移動となり、年齢的に厳しいなどと言われながらも、持ち前の努力で逆境を跳ね除け、見事トップスターに駆け上がりました。
もともと実力派として知られていた彼女の、経歴をひも解いてみましょう。
北翔海莉ってどんな人?
北翔さんは、幼少時、海上自衛隊で勤めていた父親の関係で、青森と岐阜、そして神奈川と移り住みました。中学時代には、吹奏楽部でトロンボーンの演奏に夢中になります。
その後、背が高いという理由から中学の担任に勧められ、社会科見学のつもりで宝塚音楽学校を受験したところ、一次試験に合格。二次試験も、不合格だと思い込んでいたところ、最下位で合格していたため慌てて入学手続きをしたそうです。
今でこそ実力派の名高い彼女ですが、宝塚音楽学校入学当初は全体成績が最下位だったそう。しかし、人の3倍は練習したという、持ち前の努力で卒業時には39人中10番まで上昇、宝塚入団後の7年目の最終成績では5番となりました。
宝塚歌劇団へは1998年に入団、月組に配属され、「ノバ・ボサ・ノバ」の公演などで早くから注目されます。
2006年、宙組に組替え、翌年には3番手スターとなります。「雨に唄えば」のリナ・ラモントは自身の当たり役となり、2012年に専科に移動となってからも、歌やダンスはもちろん、コメディやフラメンコなど多彩な芸を披露し、その実力と人気を確固たるものとし、現在に至ります。
なお、芸名には「地球の軸となる頂点の北に向けて海に羽ばたく」という意味が込められているそうです。
北翔海莉がトップスターになった3つの理由とは?
そんな彼女の3つの強み、次期トップとなった理由が、「歌」「ダンス」「芝居」の実力と言われています。
中でも「歌」が高く評価されることが多く、生で舞台を見た人は、「感動で涙があふれた」「鳥肌がたった」など、その実力を物語る感想が多数寄せられるそうです。その歌声はファンの心に直接響き、その心を揺さぶります。
「ダンス」では、バレエなど習わずに宝塚音楽学校へ入学したという経歴をバネに、他の生徒に負けないように努力したことで徐々に実力をつけ、今ではそのキレのあるダンスは群舞でも注目されるまでとなっています。
そして「演技」、なんといってもこなせる役の幅が広くて素晴らしい。二枚目役、悪役、老け役、はたまた前述の通り、当たり役となったのは女役、これらをこなせる演技力は見る者を舞台に引き込みます。どんな役でもこなす表現力と安定感があり、さらにアドリブも上手いと評判です。
まさに人気、実力ともにトップスターにふさわしい彼女ですが、もうひとつ彼女のことを語るにおいて外せないのが、その人柄。
温かく包容力があり、謙虚で努力を惜しまない性格は、専科スターながら、他の組の生徒たちからの信頼も厚いそう。また、ファンへの対応も気さくで謙虚、いつもファンを喜ばせることを忘れない人柄とのことです。
今後、彼女の益々の活躍に注目していきたいですね。
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